クラシック・ギター製作家:カシミロ・ゴンサレス(スペイン)

クラシック・ギター製作家:カシミロ・ゴンサレス(スペイン)

今回のギター工房インタビューはスペイン、バルセローナのカシミロ・ゴンサレスさんです。​

 

Q1. あなたの工房とその歴史についてお聞かせください。

私自身がギターリストで長い間フラメンコ・ギターを教えてきました。このギターに対する情熱が名工マヌエル・マジョラルのもとでギター製作という芸術を学び、職業製作家になるに至りました。

 

Q2. あなたにとって良い音のするギターとはどのようなものですか?またそれを獲得する為にどんな工夫をしているのですか?

私にとって良い音のするギターとは、力強い音がし、音程が良く、6本の弦のバランスが良いギターです。全ての弦に於いて均等で、指板上のどこで和音を弾いても均一に反応しなければいけません。質の良いピアノや鐘のように、長いサステイン、明瞭で深い音です。
そのような音を得る為には良い木材を用い、適切に乾燥させ、常に手と耳のみを使って辛抱強く仕事をしなければいけません。もちろんフレンチ・ポリッシュを上手に施す事によって完璧な音を得ます。

 

Q3. 弾き易いギターを製作する事について考えをお聞かせください。そして、その為にどんな工夫をされていますか?

弾きやすいギターにする為には最適な寸法をとる必要があります。弦高が高すぎても低すぎても、またテンションが堅すぎても柔らかすぎてもいけません。
その為には組立型に完璧な「落とし」を与え、常に655mmの弦長を使っています。

 

Q4. 伝統的なフレンチ・ポリッシュ(セラック・ニス)や新しい方法(ラッカー、触媒)などの仕上げの方法について、あなたの考えをお聞かせください。

完璧な音を与える唯一の仕上げ法はフレンチ・ポリッシュです。他の近代的な塗装などはどれも美観面でも、音においても比較にもなりません。

 

Q5. 640, 628 や 615mm などのショート・スケール・ギターに於いて、弾き易さ、設計、音質や音量の観点から、あなたの考えを聞かせて下さい。また、手の小さい人や女性ギタリストの増加によってそれらショート・スケールの需要は伸びていますか? 

私は655mmのみ使います。私の長年の経験の結果、このスケールで最も完璧な音程と弾き易さを得る事が出来ると証明されたのです。加えて、どんな大きさの手でも、これに完全に順応出来ます。

 

Q7. 顧客に対してアフター・サービスはありますか? 特に、高額なギターの購入について心配している人たちも多いと思われるのですが。

アフター・サービスはありません。

 

Q8. ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)などの木材がますます入手困難になってきていますが、それはあなたのギター製作や完成したギターの品質にどのような影響があると思いますか?

現在、マダガスカルやココボロなどの他のローズウッドがあります。これらはハカランダと同様に硬く、良質です。音は少なくともハカランダと同様です。

 

Q9. 21世紀に於いてギター製作というこの美しい伝統はどうあるとお考えですか?

もし伝統的なものから逸脱しなければ将来も良いギターがあるでしょう。